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  • 執筆者の写真増渕インストラクター

こんにちは。

身体機能の「なるほど!」を届けたい

フィジオピラティス代表の増渕です。


今回は腰痛や膝痛の原因になりやすい歩きの横揺れと改善のコツです


増渕先生、人間は歩くときに横に揺れるの?



うん、ワンちゃんも股関節に問題があるとお尻が左右に揺れることがあるんだ



僕は大丈夫かな?



この記事で大丈夫か確認してみよう!



100年歩き続けるために歩き方を学ぼう!


1. 横に揺れて歩くとは

歩いていて、頭やお尻が横に揺れている人、良く見ると思います。

それが必ずしも、腰痛や膝痛に直結している訳ではないのですが、身体の重さが左右にブレて効率が悪かったり、一部の関節や筋肉が過剰に働いて痛みやコリの原因になっていたりと、マイナス部分も多いです。よって効率的に負担を分散して歩くために、横揺れを抑えて軸が一本通った歩き方を選ぶことをお勧めします。ただし、変形性股関節症の方で、臼蓋形成不全で股関節の受け皿が浅い方は、あえて骨盤を横に傾けた歩き方の方が股関節の安定性が増して、痛みが軽減する場合があります。その場合は整形外科医や理学療法士と相談しながら歩き方を選ぶ必要があります。


2. 横揺れの原因は?

横揺れ歩きの代表的な形であるトレンデレンブルグ歩行とは、ドイツの外科医フリードリヒ・トレンデレンブルグが1895年に発表した論文「Über den Gang bei angeborener Hüftgelenksluxation(先天性股関節脱臼における歩行について)」で命名し、立っている足の骨盤が反対側に傾く歩き方です。主に中殿筋の弱さや機能不全が原因とされますが、実は中殿筋だけの問題では無い場合も多々あります。


例えば、歩きの横揺れは必ずしも股関節等に病気や怪我がなくても起きます。パリコレモデルの方は美しさのためにお尻を横に振り振りして歩きます。また、ラッパーの方もリズムに合わせて体幹を横に揺らした歩きだったりします。

つまり、明らかな病気や怪我がない方の歩きの横揺れは、歩き方の癖であり、歩き方の意識で変えられる場合が多いのです。横揺れが多い歩き方は、使われ過ぎの筋肉は硬くなりやすく、使われなさ過ぎの筋肉はフニャフニャと弱って細くなっていきます。


3. 負担の少ない歩き方

より負担を分散して疲れを少なくする歩き方は、頭の上に荷物を置いても落ちない歩き方です。横揺れを少なくするためには、「頭の上の荷物を高く持ち上げ続ける意識」=「軸のエロンゲーション」に加え、股関節を内側と外側の両方から安定させる筋肉たちの強さと適切なタイミングで活動することが重要です。

しかし、意識だけで直そうとしても、癖で弱ってしまった筋肉はすぐに疲れてしまい、日常生活で使い続けることができません。弱った筋肉達をトレーニイングで鍛えることも同時にしていくことが大切です。よって、横揺れで弱りやすい筋肉達を3つ挙げて、改善方法をお伝えしていきます。


4. 改善方法を知ろう

  1. 一番注目される中殿筋

中殿筋は骨盤の横にある筋肉で、そこの筋力が弱いとトレンデレンブルグ歩行になりやすいです。鍛えるエクササイズは、横向きに寝て足を広げるサイドキックを行います。足を上げる際に骨盤が動かないで行う必要があり、下のウエストに隙間がある状態をキープして足上げを行うことがポイントです。



2. あまり注目されないが、とても重要なのが股関節内転筋群

股関節内転筋群=内ももの筋肉たちは6個もあり、かなり重要です。しかし、この筋肉たちをあまり使わないで歩くこともできてしまうので、うちももの筋肉がフニャフニャな人がとても多いです。その人たちは、相対的にももの外側の筋肉が過剰に使われるので、ももの外側の筋肉が発達してカチカチになっている場合が多いです。しっかりと内ももの筋肉達を使った歩きをするには、足と足の間をコブシ一つ分にキープして、両足が切れ味が良いハサミになったイメージで歩くことがポイントです。内ももを鍛えるエクササイズはサイドリフトのエクササイズで上の足を伸ばして下に押し下げる様にお尻を持ち上げるやり方があります。負荷がそれなりに高いので、痛みが出ない様にゆっくりと行いましょう。


3. 骨盤の安定を横から支える腰方形筋

腰方形筋は骨盤と腰椎(腰の骨)をつなぐ筋肉です。トレンデレンブルグ歩行では、腰方形筋を縮めて使っている場合が多く、やはりこれも図の歩きのときに頭を天井に伸ばす意識で歩くことがポイントです。腰方形筋を鍛えるエクササイズは台の上に片足を乗せて中に浮いた反対側の足の骨盤を上に引き上げる運動です。浮かせた側の骨盤を持ち上げる&下げる動作を繰り返すときに、腹巻きを巻くようにお腹を使い、頭を天井に引き上げる意識で行うことがポイントです。


5. まとめ

以上、トレンデレンブルグ歩行の横揺れで弱りやすい3つの筋肉の紹介と鍛え方を紹介してきました。姿勢や動作を変えていくためには「日常生活動作の意識」と「効果的な改善エクササイズ」の両輪が基本です。ぜひ、携帯の動画や鏡等で普段のご自身の歩きを見ていただき、横揺れが気になる方は試してみてください。


今回も、最後までお読みいただき、ありがとうございました!


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